黒子

□ノスタルジア
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部屋の隅にある花瓶にいけられていた花々。




赤、黄色、青、緑・・・どのいろもだんだんと色褪せていく





まるで昔のモノクロ写真みたいだ、なんてふと他人事みたいに思った



そのまま周りを見回しても目に映るのは黒、白・・・灰色




そのうち自分がどこに立っているのかもわからなくなって、自分のこともよくわからなくなっていく、そんな錯覚を覚えた





・・・俺は何?


・・・俺は夕輝っちの恋人


・・・俺の好きなものは?


・・・もちろん夕輝っち


・・・なんでバスケ始めたんだっけ


・・・夕輝っちがやろうぜって誘ってくれたから


・・・なんでモデルなんてやってたんだっけ


・・・夕輝っちが俺のこと格好いいってほめてくれたから




でも、もう夕輝っちはいない




なら・・・俺は・・・?







俺を形成していたすべてが崩れ落ちていく



もちろんバスケだってモデルの仕事だって大変だけど楽しかった



黒子っちや赤司っち達も確かに変人は多かったッスけど大切な仲間で、大好きだった







でも、それは夕輝っちがいることが前提で。
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