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□蒼い瞳 一話
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「―…」
目の前にある天井が、自分の家の天井ではないことに気付くのにそう時間はかからなかった。
それでは一体ここはどこだ。と考えようとすると、ひどく頭が痛みだした。
何も考えずにただ天井をみつめる。
しばらくして気付く。
天井に妙にリアリティがない。
「おや、気が付きましたか。」
私の顔を覗き込むように話しかけてきた彼を凝視する。
見覚えがある顔。しかし誰だったかを考えると再び脳を締め付けるような痛みが襲うので、ただ何も口に出さず、静かに彼を見つめた。
「まだ頭痛がしますか??」
「ここは…」
「まずは体調を整えてください。お話はそれからです。」
彼は静かに笑う。
次第に瞼が重くなる。
お話??
いったい何の話をしなければならないのだろう。