ルークとユーリの不思議のダンジョン
□俺が消えた日も夕焼け色だった
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ユーリは悪夢にうなされた俺の夢に入ってきたから俺の過去も知っている。
“エルドランド”で俺がヴァン師匠と戦って、皆にお別れした時も、夕焼けだったのも。
あの時、俺は死んだ。
そしてこの世界に来て、闇のディアルガを倒して、歴史を変えた時も夕焼けで、俺は消えた。
その後に、俺はまたユーリ達と再会できた。
けど…。
「俺…
また、消えるのかな…?」
「馬鹿なこと言うなよ。」
今、ユーリに即答で返された。
しかも否定して…。
「明日は、俺達チーム“ミュウ”とクレセリアで闇の火口に行ってダークライを倒す。
アッシュ、イオン、シンク、ジュディス、俺は勿論、お前も一緒にここに帰る。
…いや、絶対に帰るんだ。
次、そんなこと言ったら“ハッケイ”かますぞ。」
「ユーリの“ハッケイ”痛いから嫌だなぁ。」
「だったらそんなこと言うんじゃねぇ。
帰るぞ。」
「うん。」
ユーリは俺の手を取って俺を立たせて、サメハダ岩の道に向かう。
ねぇ、ユーリ。
確かに俺は死んだよ。
でもね、死ぬ直前まで死にたくないっていう気持ちがあったんだ。
だから、明日の夕焼けの時にはみんなの所に帰りたい。
勿論、生きて。
ユーリも居て、アッシュも居て、イオンも居て、シンクも居て、ジュディスも居て、ギルドの皆も居て―
その中に、俺は帰りたいなぁ。
俺が消えた日も夕焼け色だった
END