永遠の罪

□序.
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それから少しして、最初に目が覚めたのは臨也だった。
「っ、全く何が起こ…って…」
臨也は周りを見てあることに気付く。
中庭から除く空は暗くなり、夜空となっている。
だが、先ほど臨也達が見た首を吊った少女の遺体がないのだ。
まるで、最初から無かったかのように…。
「!!
っ、なんで…?
確かにここに…!!」
臨也はそのことに戸惑いながらも、他の三人をこのことを知らせる為に起こしにかかる。
「シズちゃん、ドタチン、新羅起きて!!
大変なことになっているよ!!」
「っ…」
「ん?
なんだ…?」
静雄と門田は臨也の声で起きる、が。
「…ムニャ…
セルティ…僕の胸の中にぃ…」
『………………。』
新羅だけは未だ眠っていた。(しかも寝ぼけている。)
ゴンッ!!
それを見て臨也は新羅の頭を殴った。
「っいったぁ―!!
臨也何するのさ!!」
「起きない新羅が悪いじゃんか!!
しかも首ナシと勘違いして寝ぼけていて!!
…いや、今はこんなの関係無いんだ。」
「関係無いってどういうことだ?」
「…ドタチン、あそこに首吊り死体があったんだよね?」
「あぁ、それがど…」
門田は臨也の質問に応えながら目を木の枝にむけて言葉が出なくなる。
静雄と新羅も臨也の言いたいことが分かったらしく、黙りこんでしまう。
彼らは知らなかった。
この時、永遠に行われている罪の儀式に巻き込まれたことに。
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