永遠の罪

□序.
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「臨也、君たちの喧嘩を見て来た僕が言うのにもアレだけど単刀直入に言っていいかい?
君が悪い。」
「…ごもっともです。」
来神高校の林間学校で折原臨也と岸谷新羅はクラスのメンバーがカレー作りに専念している中、二人は林の中で話をしていた。
それは、
「全く、一触即発だった君達がまさかの恋人同士になって晴れて高校の平和が来たというのに、静雄と喧嘩するなんて馬鹿じゃないのかい?
しかも、君の誕生日プレゼントの為に静雄があまり脳がない頭で色ちがいのペンダントを選んだのを君が馬鹿にしたら静雄は怒るどころか物凄いショックを受けるに決まっているだろ?
静雄は君とは違って繊細で扱いにくいっていうのは君でも分かっていることだろ?
なのに、恋人の君にそんなことを言われたら静雄から別れるって言われてもしょうがないだろ?
聞いているかい、臨也?」
「とりあえず、さりげなく俺とシズちゃんを貶したことだけは反論していい?」
「静雄のことを訂正してもいいけど、君は訂正できる立場なのかい?」
「…………すみません。」
そう、二人が話していたことは臨也の恋人となった静雄とその二人が喧嘩していたことであった。
(新羅の場合、相談されているなのだが…)
「まあ、僕からの助言としていうけど、早めに静雄に謝ること。
それしかないよ。」
「……俺もそう思って謝ろうとしているんだけどさ、シズちゃんの方から俺を避けるんだよ。
電話やメールしても着信拒否されたり、返信来ないし…。」
「まあ、根本的に君が悪いしね。
…でも、せめて林間学校の間にでも謝ったら?」
「そうしたいけど、いつも俺が声をかけようとしていてもドタチンの方に行っちゃうし…」
「…やれやれ。(お互い、どっちもどっち…か。)」
新羅が落ち込んで静雄からもらったと言ったネックレスを愛しそうに見ている臨也から視線を外すと、ある方向に目を止める。
臨也も新羅の目が止まった方向に目を向けると、
臨也や新羅よりも林の奥へと歩いていく平和島静雄と門田京平がいた。
二人は臨也達にも気づかず、歩いていく。
「…シズちゃんとドタチン、何であそこに?」
「さぁ。」
不審に思った臨也と新羅は二人を追う。
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