永遠の罪

□序.
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ざわ ざわ

ー風が強い

ざわ ざわ

森が、ざわめいている。

怯えているのか、はやし立てているのか。

ーー鬼じゃ

ざわ ざわ

厚い雲間から、冷えた月がこちらを見ている。

白い息が闇に溶けて消える。

ーーあそこには鬼が

ざわ ざわ

耳障りな音がする。

凍った山道を踏みしめて、やつらがやってくる。

ーー鬼がおるぞ……

さあ
朝日がくるまで
もう一度

梅が咲くまで
何度でも

永劫に巡る
この檻の中で




















その罪を 知れ。
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