短い物語

□溺愛
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好きと気づいた時には遅すぎて、後戻り出来なくなった。

カカシは唇を強引に奪った。

絡ませた指が、互いの甲に深く爪を立てる。

荒々しく唇を貪り、吐く息さえ逃したくない。

深く唇を重ね熱い舌が口内を蹂躙していく。

カカシの触れる箇所から熱が身体を支配する。

溢れる熱がナルトの身体を溶かし、快楽を疼かせる。

絡めた指をほどき、ナルトの白い肌へ滑り落とす。

滑らかな首筋を辿り、鎖骨へと指先から熱が伝う。

熱い吐息とともに解放され、ナルトの唇は紅く艶を放つ。

熱を追うように舌を這わせ、カカシは肌を味わった。

快楽の波は緩やかに訪れ、欲情の海に身を落とす。

好きと知ったら溺れ出して、深く沈むことしか出来なくなった。

「ナルト」

耳許で甘く掠れて蕩けるカカシの囁き。

名を呼ばれるだけで身体が熱くなる。

応えるようにナルトは、唇を重ねて舌を絡める。

「んっ…ふはぁ…せん…せぇ…」

途切れる吐息。

疼き出す欲情に枷を外れた本能が身体を拓いていく。

ゆっくりナルトの唇が「きて…」と象り、煽る言葉を吐く。

誘うように腕が伸ばされ、潤んだナルトの蒼い瞳が揺れる。

互いに溺れるように身体を重ねる。

カカシの舌は肌を這い、指先は下肢をゆっくり這い回る。

焦らされて疼くナルトの性器が、欲望を孕んだ蜜を流す。

堪らず、自らゆるゆると腰を振り、金色の髪が揺れる。

「まだ、イカせてあげない」

唇に触れそうな距離で、カカシは意地悪な言葉を吐く。

「もっ…いや…」

我慢しきれずナルトは手を伸ばし、解放しようと性器に指を絡ませた。

快楽を絞り出すように、指が腰が律動する。

その厭らしい姿を堪能し、銀の前髪から見える瞳が笑う。

「厭らしいねぇ、ナルト」

ナルトの荒い呼吸が、性の昂りと快楽の深さを示す。

視姦される。

眼で犯され昂った性器が溢れる蜜を指に絡ませる。

「はぁっ…き…もち…」
「気持ちイイんだ」

共有するように、快楽に拍車をかける。

カカシの細長い指が胸の蕾を弄ぶ、ナルトは喘いだ。

「ひぁ…!!やっ…だめっ!!」

溢れる精液が勢いを増す。

カカシは胸の蕾に唇を落とし、舌で転がす。

軽く歯を立てる。

背中を突き抜ける痺れに、ナルトの首が仰け反る。

「ぁああっ…!!んっ…!!」

起立したナルトの性器が、欲望の熱を撒き散らした。


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