長い物語
□オレンジの花に捧げましょう。
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「あのさ、あのさ」
「ん?なーにナルト?」
「カカシせんせー。
オレと結婚してくれってばよ!!」
「えっ!?」
口布の下で開いたままの口が暫く塞がらなかったカカシ。
「結婚しよ!!ってば!!
カカシせんせー。オレのお嫁さんになってください」
いきなり頭を殴られる様な衝撃を的なナルトのプロポーズ。
可愛い生徒。
可愛い部下。
12歳の可愛い下忍。
柔らかい金髪と透き通った蒼い瞳の愛しい少年。
可愛いいなぁ、ナルト。
可愛いんだよね、ホーント!!
カカシを見上げて頬をほんのりピンク色に染めているナルト。
真剣な眼差しで一世一代の告白をして、カカシの返事を待つ姿は愛らしい。
カカシはニッコリ微笑んで大きく手を広げる。
「はい、喜んで!!」
「マジで!?せんせーマジで!?」
「うんうん。マジで!!」
蒼い瞳が嬉しさで潤んで、キラキラ大粒の涙が流れる。
「せんせー。大好きだってば!!」
「ナルト、大好きだよ」
大好きな気持ちがナルトのジャンプに勢いをつける。
勢いよく飛び込んできたナルトをギューッとカカシは抱き締める。
ナルトの顔を覗き込み、瞳から溢れる涙をそっと唇で拭った。