記念日
□蝶
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カカシは腰を力強く引き寄せ、腸内壁の具合を楽しむように激しく律動する。
「はぁ、…ナルト」
ナルトはカカシの声に応えるようにきつく締め付ける。
ナルトは快楽に溶かされ、甘い吐息まじりの喘ぎを何度も漏らした。
溢れ出す快楽がさらに律動を激しくさせ、抽送されるカカシの性器が熱を孕んで硬くなる。
快楽に溺れ酔いしれるように、ナルトは蒼い瞳を閉じた。
金髪を振り乱し、目尻から止めどなく溢れては涙が落ちた。
「ぁ…んあぁ…はぁぁ…」
ナルトの心を嬉しさが溢れる水のように満たした。
身体中がカカシに愛され、激しく狂おしく求められているのだと…。
「カ、カシ…せんせぇ…愛し…てる…」
カカシは激しく狂おしく求めるように、細い腰を強く抱き締めた。
「…ナルト!」
「カカシ、せん…せー」
すべてを注ぎ込むように打ち付け、カカシは猛る精ををナルトの内に撒き散らした。
ほぼ同時に吐き出されたナルトの精液が草の上で夜露と混じり、白濁と化した。
折り重なるように二人は乱れた黒装束の上に倒れ込む。
余韻に微睡みながら、重なる身体は熱を内に秘める。
今はひっそりと満月だけが二人を愛でていた。
満月に向かって空高く。
白い月明かりに誘われるように命を削りながら。
遺された蝶の群れは屍を棄てた魂と共に空へ向かう。
生の終りと再生の始まり。
愛しい恋しこの魂の焦がれる時よ。
どうか、永遠に近い繋がりを時の流れに拐わないで。
どうか、死するその時まで対の蝶のように、空高く羽ばたくから…