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□ユウスケ(仮)
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そんなことを考えながら、僕は掲示板をみたりアニメをみたり、ゲームをしたりしながら、時間をつぶすのである。
人生は有限なのはわかっているが、そのうちなんとかなるだろうという考えで、なにも行動は起こす気にならない。
そう、けれども最近一つの事件が起きた。
事件といった言い方をする時点で、奇跡的なものではなく、よろしくないことではあるが、重大な事件ではある。
それは、近所のレストランが火事で全焼した、というものだ。
幸い被害者はなかったが、近所のなんのとりえもない住人達にとっては一大ニュースだったようで、野次馬ができていた。
僕はそんなものには興味がなかったので、部屋の窓から通行人達を眺める程度にとどめていたのだが、実に滑稽であった。
まぁ、花火を見るよりも珍しいことではあるからわからないでもないのだが。
時折、爆発音が聞こえてくるたびに、悲鳴が聞こえてきていた。僕はなにかのアトラクションかと感じてしまった。
だからといって、人の不幸がどうだというわけではない。ただ、非日常的なことが起きたというだけだ。
火事によってレストランは全焼していた。消火したあとの店のまわりは、そこだけ雨が降ったようだった。
それが幻想的で、なにか起こるかも、と考えてはいたのだが、それで僕のまわりが変わるわけでもない。