それでもキミは好きでいて、

□そ
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誰かに呼ばれた気がした…





何度も 何度も








うっすら瞳を開くと そこには天井。パチパチと瞬きをする。頭はボーッとしていて身体がだるい。

ゴツゴツしてはないし床の上ではなく、布団の上に寝てる事がわかった。

自分の名前だってハッキリわかる。

ここはどこなんだろう…


―コツン バサッ


近くで物音がし、そちらへ顔ごと向けてみた。





薄茶色のフワフワした髪の毛が揺れていた。身を包む服の色は緑青色。泥もついていて所々破けている。



寝ぼけ眼で見ていると隣りにいた苔色の服に薄紫色の髪の人が振り返った瞬間、目があった。何度か瞬きしたかと思ったらクリクリした目を見開いて、叫んだ。



「ナマエ先輩が目を覚ましました!伊作先輩!!」


隣にいた緑青色の服の人は バッと振り向き、目を見開いた。

あれ?私の名前知ってるの?


「数馬、至急新野先生を呼んできてくれ!」

「はいぃ!!」


"かずま"と呼ばれた少年は 急ぎ足で部屋を出ていった。

指示をした緑青色の青年は 涙目で近寄り、私の左手を両手で包むように握ってきた。顔にも傷があるな、この人。


「良かった…目を覚ましてくれて。約ひと月の間、寝てたんだよ?あ、お腹空いてるよね?今、おばちゃんに何か食べれそうなもの頼んで持ってくるから!」

涙がポロポロ零れるのを袖で拭いながら 微笑む目の前の彼はなんていうか…懐かしい人だ。しかし、誰かは分からない。


『あの…』

「ん?なんだい?ナマエちゃんの着替え、ここにあるからね!」

『いえ…』



『貴方方は誰ですか?ここ…どこでしょうか?』


「………え?」









それはすごく残酷な出来事だった





それでも君は、








なんで、皆泣いているんだろう


この部屋にまずやって来たのは先生そして そのあとは色とりどりの少年達だった。


みんな何故か喜んではいたが私が誰かと尋ねると泣き出したり顔を歪ませたり そっぽ向いて拳を握ったりしていた。




ねぇ、なんで泣いてるの?




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