その他小説

□番外編
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―先生の最初の印象は、気怠そうな表情と声の目立つ人。担当する学年が違うから、あの有名な坂田先生と会えるのはないだろうと思ってた。だから昼休みで出会った時は少し驚いた。

オレのマヨネーズ好きは異常に見え、容姿もいい顔された覚えがなくいつも一線を引かれる。けど坂田先生は違った。目を合わせ、隣に座ってくれた。話の掛け合いが楽しくて休憩時間が終わるのが惜しいなと思ってたら先生が自分のテリトリーにオレを入れてくれた。そこで先生の人柄を知って、必然的にこの人を好きになった。先生もオレを想ってる事が分かって、心の底から笑顔になれたんだ。

―こんなオレに応えてくれた先生に迷惑かけないようきちんと周りに気を配っていこう。今日も国語準備室で、先生の邪魔にならないよう傍にいる。先生は机に向かって何やら唸って頭を掻いてる。


「先生、いちご牛乳」

「ん〜…あんがと、もうちっとで終わっからねぇ」

「はい、待ってます…。 先生 」

「はいはい、どったの?」

「 ん 」


こうやって、無防備な先生の額にキス出来るのはオレだけ。もっと触れあえるように早く宿題を片付けようともう一回額にキスをした。先生は照れ臭そうにして目を逸らしてる。

 
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