その他小説

□番外編
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―先生の最初の印象は、真面目で怖そうな格好いい大人の人。桜を眺めてる時に呼ばれた声の強さと堅さで、また外見で忌み嫌われるのかと少し悲しくなった。

ここは素直に従っておこうと話しかける大人を見る。そこには嫌悪の眼なんて一切なく、心配そうに窺う大人の男の人。言動から、これから通う学校の先生だと分かった。嫌な顔一つせず俺に関わってきた人は初めてじゃないのに、スゴく、動揺した。言葉もうまく言えず、顔が見れない。優しさを含んだ”先生”の声を聞くと胸が苦しくなる。この気持ちが何なのか気付いたのは先生の手が俺の手に触れた時。胸がきゅうぅんと締め付けられほっぺがほかほかする。…一目惚れって本当に有るんだと嬉しくなった。

後は幼馴染みが背中を押してくれて、晴れて土方先生の恋人になれた。えへへ、今日も放課後勉強を見て貰ってる。違うのは沖田先生と高杉がいること。


「何だ、お前も勉強してぇのか」

「高杉は確かめたい事があるんだって」

「…沖田先生は何でいるんですかね」

「 面白そうだったんで 」

「仕事しろ。……ハァ。で、高杉、何が聞きてぇんだ?」


そう先生は二人の方へ向いた。向かい合って座ってる俺達とは違ってドアの所に立ちこっちに来ない。前にもそんな事あったから理由を聞いてみたら「ピンクオーラに近付きたくない」って言われた。恥ずかし嬉しい、えへ。…学校では隠せるようにガンバる。

 
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