ツナ攻め小説III

□雨の変化
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「すげー、ホンモンか?」

「面白ぇー、オレがもう一人いんのな」

「 …… 」

「「 ツナ? 」」


この事態に動じない二人がスゲェよ…。俺は頭が痛い…。

心配そうに覗きこんでるのは二人の山本。遊びに来た山本がリボーンの分裂弾とかいうのに撃たれた結果だ。目の前で起きたコトにびっくりしてるのは俺だけ。


「手品か?」

「小僧がしたんだろ」


片方は山本節だが片方は誰が元凶か分かってる様子だ。同じ山本でも違う所が有るんだろうか。


「ねぇ、山本」

「「 なんだ? 」」


だよね、同時に振り向くよね。二人とも山本だもんね。


「紛らわしいのなー」


そう言ったのは左の、元凶が分かってる方。うーんと考える仕草をし、パッと閃く。右の方は一連の動作をじっと見てる。


「オレの方は武って呼べよ。そしたら呼び分けられっだろ?」

「うん、そうだな…」

「あっ、ズリィ。オレだってツナに呼んで欲しーのな」

「早いもん勝ちなのな。ところでよ、ツナ」

「え、なに?」


何か今、山本の話を強制終了させた感じが…。山本は気にしてないみたいだしいいか…な?


「見分けられっか?」

「 えーと… 」


胡座をかいて大人しく座る二人を交互に見ていく。

山本は毎日一緒にいる方だ。眼が合うと、ニコッと爽やかな笑顔。邪な考えが全く、これっぽっちもない無邪気な眼をしてる。いつもより笑顔に花が飛んでるのは気のせい? 武の方に視線を向けると、ニヤッと妖しく微笑む。山本と違う反応にドキッとする。その挑発的な眼つきと、もう一つ分かるのが肌の色。山本の健康な小麦色よりも少し黒い肌。見た目はそんなところ。


「うん、丁度よく肌が違うから」

「なんでそんな黒いんだ?」

「他が色々黒いからだろ」


ん?それはどういう意味デスカ?

山本は「そーかー」と納得してるし、俺もツッコミを入れない方がいいだろうと直感した。


「コレ、いつ戻るんだろうね…」


リボーンの弾の効力は長かったり短かったり極端で予測しにくい。人が二人になるなんてバレたら大騒ぎだ。


「それは後考えるとして、この状況を楽しもうぜ!」

「そうだなー、楽しむか!」


…二人とも山本で、同じコト言ってるのに意味が違う風に聴こえるのは何故だろう。俺も戻るとか悩んでも何も変わらないので楽しむコトにした。


「何する?やっぱゲーム?」

「んー、それよりさ、3Pしねー?

ちょっ!?たけしくん!?

「 さんぴー? 」


さ、さん、3P!?意味分かって…るね!武の笑い方がとってもエロいよ!


「何ですかツナくん?」

「サラッと何てコト言うの!?」

「 ?? ツナ、さんぴーって何だ? 」

「 山本は気にしなくていいよ! 」


不埒な言葉を口走る武の腕を引っ張って、山本の耳に会話が入らない様に距離を取る。こっちに来そうになった山本をそこに居てと釘を差しておく。


「無垢な子がいるんでディープなプレイを言うのはヤメテ」

「んなコト言ってっとオレとエッチ出来ないぜ?」

「お、俺だってシたいけど恥ずかしがるんだよ」


って、なんで山本に山本のコト相談してんだ?しかもエロの相談。聴こえてないか様子を窺うと、ゆらゆらしながら待ってる。良かった、もし聴いてたら真っ赤になってるハズだ。


「3Pスるついでに教えてやろうぜ」

「ソレついでじゃないから!」

「遅かれ早かれツナのチ○コがオレのケツに挿入んだから先のばししても変わんねーのな」

「た、たけしくんっ、露骨過ぎる!」


さっき武が色々黒いって言った意味が良ぉく分かった。照れ屋な山本と反対でオープンだ。あまりにもオープンで俺のツッコミが冴える冴える。


「しょうがねーのなー。ゲームだけにすっか」

「うん…そうして「オレとのエッチは明日な!」助かるよ、って、え!?」


そうして"貰えると"の言葉にものっそ早口な何かが被さったような…。いや、バッチリ聴こえたんですがね、幻聴かなって。あ、武の爽やかな笑顔は良からぬコトを考えてる時だね。勉強したよ
 
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