ツナ攻め小説II
□プレゼントはいつも
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「そういえば、もうすぐ山本の誕生日だよな?」
「ツナ、覚えててくれたのな!」
「もちろん!それで、なにか欲しい物ある?」
「ツナ!」
…ん?今、臆面もなく恥ずかしいこと言わなかった?
それにそんなの欲しがらなくても、
「俺は山本の、だよね」
「あっ、そっか!じゃ、誕生日にツナと二人で過ごしたいのな!」
「そんなのでいいの?他には?」
「ツナ!」
いや、だからさ…。
―山本に言われた通り、リボーンと母さんに頼んで二人きりにしてもらった。…リボーンはものすっごいニヤニヤしてたけど、気にしない。
ひとまず、母さんに教えてもらい何度か失敗したけど、上手く作れたケーキを用意する。ジュースは山本が持ってきてくれるから、コップを準備しておく。同時に、丁度よくちゃいむが鳴る。
「いらっしゃい!上がってよ」
「おう、お邪魔しまーす」
準備したケーキを部屋へ持っていき、切り分ける。
「山本、飲み物は?」
「ん、持ってきたぜ」
「ありがとう。淹れるから頂戴」
「オレが淹れっから、ツナはケーキ切っててくれよ」
「そ?分かった、よろしくね」
飲み物は山本に任せ、俺はケーキを切って山本の前に置く。
「誕生日おめでとう!」
「ありがとな!」
山本はニッコリ笑う。こうやって、親友兼恋人の誕生日を祝えるなんて前の俺では考えられない。他愛ない話が、全て楽しさに繋がる。俺の作ったケーキも美味しそうに食べてくれる。半分は、ランボ達の為に取っておけと言ってくれた。自分の誕生日なのに、他の人を気にかける。
「優しいな」
「そうでもないぜ?」
「え?どういう意味…?」
いつも通り爽やかに笑ってる、んだけど…なんか不穏な感じがするのは超直感。
「や、山本?笑顔が怖いからっ。あと、何で寄ってくんの!」
「ツナが欲しいって言ったろ?」
山本の眼がギラリと光る。その瞬間、ドクンと身体に異変が起きる。
( っ! 身体が、熱いっ…?)
「おっ、効いてきたのなー」
「な、なに、いれたんだよ…!」
山本は、ポケットから小瓶を取り出す。
「小僧からのプレゼント。 コレ、ツナに飲ませたら襲ってくれるってさ。有り難く貰ったのな」
「ま、まさか、それ…っ」
「媚薬なのなー」
び、びやく…!?山本っ、いい笑顔で言うことじゃないよ!
「な、ツナ。オレが欲しいだろ?」
どんどん近付いてくる。山本の香りが漂う度、身体が熱くなり、喉が渇く。
(ちょ、これマズい…!)
山本が欲しくて堪らない。抱くなんて可愛いものじゃない。服を破いて、首に噛みついてしまいそう。山本の、快感に乱れる姿が見たい。
挑発する眼差し、口唇をペロリと舐める。鎖骨が見える服、首元が…露わ。
(美味しそう…)
「…ツナ」
吐息混じりで名前を呼ばれる。欲情する瞳、喉が鳴る。理性が吹っ飛びそうになる。
(薬のせいで…山本を傷付けるなんて、ダメだ…っ)
急いで部屋を出ようとすれば、強い力で掴まれる。力一杯引き寄せられ、押し倒される。諭す視線を向けようとした俺が、固まる。
山本が本気で怒ってる。
「ツナ、何で我慢すんの?今日だってスるつもりだったんだろ?」
「そ、それは…っ」
期待してなかったと言えば嘘になる。山本と二人きりで、時間もたっぷりある。そして、今まさに押し倒されてる。
「プレゼント、ツナがいいって言ったよな。 ツナの欲、全部オレにぶつけて欲しーのな」
山本には珍しく怒った表情で、熱っぽく囁いてくれちゃったりするもんだから、色々限界だった俺は、キレた。
山本の首に噛みつき、油断したところを形勢逆転する。服を脱がす余裕もなく、手を突っ込んで胸をまさぐる。ズボンのチャックを開け、手を入れ目的のモノを取り出す。まだ何もしてないのに、もう硬い。
「っ山本…俺見ただけで、こんなになったの…?」
首をベロリと舐め、胸を強く摘む。山本の熱いのを早く扱くと、先走りで濡れる。激しい快感に感じる顔がエロくて、舐めまわしたくなる。
甘い嬌声が、耳に響く。