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□ルキア
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どこから始まっていたのだろう

私の中に隠された崩玉のために一護は巻き込まれたのだと思っていた

だが私が与えたはずの死神の力を失ってもなお自らの力で死神となって追ってきてくれた

そして隊長となる者でなければ獲得できぬはずの卍解を得、さらに虚のような仮面をだしてその強さを増すこともある

その一護がついに藍染を倒した

隊長格がみな、鏡花水月の支配下にあったことを除いても
崩玉を取り込んだ藍染は我々のかなうところではなかったはずだ

一護の強さとはいったいなんだ


そして常に一護に手を貸してきた浦原はいったいなにを知っている?

浦原は信用ならない
私の命が狙われることになると知りながら
あやつは私に無断で私の中に崩玉を隠した

そして人間であるはずの一護を当たり前のように死神にし、鍛えてこちらへと送り込んできた


あやつは知っていたのだ
黒幕が藍染であることも、その狙いが崩玉であることも
藍染は自らが力を得るためには死神も人間も虚でもいくらでも犠牲にすることもだ

そして藍染を倒せるのは一護しかいないとわかっていた


あやつは一護に隠された秘密を知っている
少なくとも我々よりも

いや、浦原だけではない
藍染も知っていた
とすれば総隊長もなにか知っているのかもしれない

浮竹隊長は…
浮竹隊長も知っていたのだろうか


だとしても隊長格どころか席官ですらない私に情報は下りてはこぬ

だが、なぜかまだ終わっていない気がする
なんとなくだが胸騒ぎがするのだ

いまの一護は私を見ることさえできぬというのに


力を失った一護は身を守ることができない

そうだ、ならばこちらから警護に行けばよい
ソウルソサエティもこのまま一護を放ってはおくまい
私が志願したら聞き入れてくれるやもしれぬ

一護と直接、話はできなくとも側にいればなにか知ることができるかもしれぬしな
警護ならば兄様も承知してくださるだろう


一護にはもう何度も命を救われた
私はなにがあっても一護の味方だ
たとえ一護が二度と
私の姿を見ることも声を聞くことができないままであっても変わることはない

一護がこれまで見せてくれた突き進む勇気も諦めぬ心も
もはや私のなかにしっかりと根付いているのだから










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チャッピー好きのルキアは兎。でもちょっと違ってきた感じで。…ワカメはなんだろ?(笑)

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