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□要
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正義とは私の歩む道だ
私の目指す先に正義がある


正義を得るには
それを行使するには
力が必要だ

世界は悪や不義に満ちている
それを取り払うには力が必要なのだ


彼女は夜空に輝く星を覆い隠す雲を取り払う人になりたいのだと言った

目を輝かせて語る彼女にはとうとう言えず終いだったが
私は夜空に広がる雲もまた
輝く星々とおなじくらい好きだった

あの頃はまだー


死後の世界だというソウルソサエティーにも正義はなかった

人は死してなお正義のもとには辿りつけない

悪のはびこる輪廻の輪をただただ巡り、生まれては死ぬを繰り返すのだ
永遠に


それならば私が正義を目指そう

自らを魂のバランサーだと大義名分を掲げながら
欺瞞と汚濁にまみれた死神になど
手の届かない高みにある正義を


私はあらゆる悪を嫌悪する
不正を暴力を傲慢を嫌悪する

世界は悪に満ちている
だが他者はそれに頓着しない

光を映さない私の目は正義を重んじない他者とは
ちがう世界がみえているというのか

いや、ちがう

彼らは悪の満ちた世界に安穏としているのだ
彼らは悪を好んでいる

ならば私がそれを正そう
夜空を覆う厚い雲を払う風になろう

そうして暗雲を払ったならばその先には
数限りない星々が瞬く、淀みない夜空が広がっているのだから













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具体的でない理想を語るのはただの空論だと思う。でもこれは要さんのラブレター(笑)

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