デュラララ!!

始まり
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彼女は、ただただ呆然としていた。























今日、そして今、彼女は情報屋であった折原臨也の言葉で決意し、ビルの上から身を投げ出したのだ。







彼女の名前は、神近莉緒。

そして、彼女の命を救ったのは、首無しライダー。






走り去った“影のような存在”を彼女は見つめ続ける。















「命は大切にするものだと教わりませんでしたか?」










いつの間に現れたのか。

莉緒の後ろには、まるで天使のような少女が立っていた。









「ふふ……なんちゃって。冗談です。
自分の人生は自分で決めるのが一番です。私は自殺する人、無理にとめたりしませんから」


「………」









自分と同じくらいの年だろうか。
ふわりと微笑む少女の顔は、人を惹き付ける何かがあった。




目の前の少女は自身の着ていた服のポケットから棒付きキャンディーを取り出した。


そして、自らの口にいれる。






そんな少女を黙って見つめていた莉緒。
そんな莉緒と、少女は目を合わせてにこりと微笑んだ。







「莉緒ちゃんは何味が良いかな…?良かったら食べてください」








目の前に差し出された、数種類の棒付きキャンディー。









「私の名前………」


「知ってますよ?私は……、」












“奈倉さんの妹だから”
















おかしいとわかっているのに。
“奈倉”という名を聞いて、妙に納得する自分がいる。

あの男の血縁者。
ただそれだけで、自分の名前を知られている事が不思議じゃなくなる。







そして数10秒後、莉緒は天使の手をとってしまうのだ。











「…イチゴ味……ください」




















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