ショート

□甘党大魔王
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自分の誕生日が休日っていうのは少し寂しい

もうすぐ卒業だしテニス部をとっくに卒部してて、部活でみんなに会うことも出来ない

でも赤也や他の元レギュラーたちからお祝いのメールが来て少し嬉しかった

赤也は今頃部長として頑張ってるんだろうな。あ、でも今2年はテスト期間中か。必死にもがいてるだろうな

金曜日に真田以外のレギュラー全員から誕生日プレゼントをもらった

大好きな真田が今日祝ってくれるって言うからみんな気を使って、前日に祝ってくれたんだと思う

いつ来てくれるかな


ピンポーン


「真田っ!!」

満面の笑みで飛び出したけど、そこにいたのは宅急便のお兄さん

仕方なくハンコを押して荷物を受け取ろうとする
「あー……入りますかねえ」

お兄さんが困ったように運んでる荷物は大きな木の箱だった

まったく母さん、通販で何買ったんだい


「それでは」

宅急便のお兄さんは急いで帰ってしまった

「あれ?」

この荷物は俺宛だった

封と言う名の釘を開けるのに手こずったけど、あとは蓋を開けるだけだ

「っ……!?」

こんなベタなパターンがあるかい

「ゆっ……幸村」

「真田!?」

俺が驚いてる間に真田は「誕生日おめでとう」と言ってくれた

どうやら、仁王たちに騙されて箱で来たらしい

「……真田その格好」

真田が着ていたのはフリフリヒラヒラのメイド服
「ああ……。これも仁王たちにまんまと騙されてな。」

恥ずかしい、と言って目を反らす君は世界一可愛い

「あれ?その箱なに?」

真田が持っているピンクの箱を指差すと、さらに恥ずかしそうに頬を染めて俺に差し出した

「不恰好で申し訳ない。丸井に教わったのだが、上手く出来なかったようだ」

そこには苺のショートケーキ

「じゃ、向こうで食べようか!!その格好で!!」

「なっ……」


そのあとに君を食べるとしようか


甘党大魔王


仁王たちに大感謝だね!!




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