SECRET LADY
□a.m.DOLL
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いつも通り。
ただ、眺められるまま
私は 身に纏うドレスをすべて、脱ぎ落とす。
「 あ … 」
青年の、細く長く、白い指先が
私の鎖骨を
腹部を
そして 乳房を、その先を、
無言のままに、撫で上げ、時々 ゆっくりと摘み さすり 掴む。
私は 乱れ始める。
青年は ただ 暗い無感情な眼で、そんな私を ただ 眺める。
やがて 青年は 自らを包んでいた、至ってラフな白いシャツに サイズの合わないジーンズを脱ぎ捨てる。
くる……。
きて……。
オネガイ ダカラ。
私の躯は 内側から焼けついてしまいそう
上質なシーツを この爪で 引き裂いてしまいそう
「…っ……! 」
熱い
熱い 熱い
何故 この男は
こんなにも冷たくて
そして 熱いのだろう
幾度となく 揺さぶられ。
幾度となく 燃え尽くされ。
豪奢なはずのベッドのスプリングは、彼と私の重力によって
幾度も 幾度も
悲鳴らしきものを 上げた。
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