Birthday企画2010
□午前0時
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真夜中。
日付が変わる、午前0時。
僕は夜の筋トレメニューを終え、ベッドに横になっていた。
適度に疲れた体には、すぐに眠気が襲って来る。
窓の外の月明かりを見つめながら、ふわふわと微睡んでいると
「っ!?」
突如、
コンコンという窓を叩く音が室内に響き、僕は反射的に飛び起きる。
そして急いで窓の方を見ると、そこには黒い人影が。
(一体何です、どういうことです、こんな時間に)
僕は半ばパニックになりながら、しばらくその場に硬直してしまう。
泥棒だろうか、それとも別の何か…?
すると人影がまた、窓を叩いた。
「おーい!リー!開けてくれっ!」
それと同時に聞こえる、僕に呼びかける声。
…この声は!
「ガ、ガイ先生ですか?」
自分でもまさかとは思ったが、この声は紛れも無くガイ先生だ。
だが一体何故、こんな時間に。
いや、そもそも…。
僕は恐る恐る窓に近づき、そっと外を覗く。
そこにはガイ先生がニッと歯を輝かせていたが、顔は汗だく。
そしてその体はプルプルと奮え、必死に窓の桟にしがみついていたのだった。
そもそも、ここは3階なのだ!
一体どうやって、ガイ先生はこんな所まで上ってきたのか。
「リー…。
と、とにかく部屋に入れてくれないか」
「あっ。は、はい!」
この状況に呆然としていた僕は、急いでガイ先生を部屋に入れる。
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