短編1
□▼
1ページ/1ページ
「"エースに愛されたい"をモットーにこんなん作ってみました」
「あ?なんだよそれ」
「エース育成ゲーム」
「死ねよ」
「おっま!私の夢を分かってねえなあ!これは小さいエースを私の欲望のままに、私の好みに育て上げる夢のようなゲームだぞ!そしてフルボイス!」
「完全にクソゲーじゃねえか」
「馬鹿にすんな!ちなみにエンディングはどんなルートでも私と結婚するオチです」
「完全にお前得のクソゲーだな!そんなもん作ってる暇あったら勉強しろ馬鹿」
「ざーんねんでしたー!私は今からPCルームでゲームするんです!」
「ふざけんな!誰の許可とってそんなことやってんだ?」
「私たちには自由が与えられてるんだ!自由にして何が悪い!」
「自由の意味はき違えてんじゃねえぞクソアマ!」
「誰になんと言われようが私はこのゲームをクリアして見せる!ははははは!!!」
「てめっ!待ちやがれ!」
「ぬっふっふー!」
「あ、そういやお前さっきフルボイスっつってたな。どうやったんだ」
「ふふふ、エース君。世の中には知らない方がいい事もあるんだよ…」
「お前、まさか…!」
「そう!御察しの通り、お部屋に盗聴器仕掛けさせていただきましたー!エース君の一人エッチもばっちりですようふふふふふ!」
「てめぇぇええええ!!!」
「ぶっちゃけるとカメラも仕掛けてた」
「頼む。マジで頼むから一回死ね」
「ごめん無理」
「即答かテメェ…。ん?"エースがご飯のお代わりを求めてきたようです。『もっと、欲しい…』なんと返答しますか?『しょうがないなあ、エースは』、『何が欲しいのか、その可愛いお口で言ってごらん?』、『あんたなんかにあげるご飯なんかないんだからねっ!べっ、別にあんたがそこまで言うなら仕方ないけど…』"…って、テメェ…」
「ここは迷わず、『何が欲しいのか、その可愛いお口で言ってごらん?』だろjk!」
「お前馬鹿か。バカだ。絶対ェ馬鹿だ」
「いや、ほら。この画像のエースすごくかっこいいでしょ?」
「まあそこは認めざるを得ない…って、これ生写真じゃねえか!いつ撮った!」
「エース君。世の中には知らない方がいい事もあるんだよ…」
「お前、またそれかよ…」
「やべえ、楽しすぎてよだれ出てきた。ちょっとエース君ワイシャツ貸してね」
「おいいいいいいい!!!!!!俺のワイシャツでよだれ吹くんじゃねえ!きたねえな!あとでクリーニング代と慰謝料と出演料よこせよ」
「え、やだよ。これ自主制作だから結構お金飛んじゃって。私の体でいいかな?」
「断固拒否」
Let's play the game!
(いやー、まさかあのゲームが正夢になるとはね)
(俺もなるとは思わなかったぜ…。何処で道を踏み間違えたんだ…)
(あ、ひでー!)