□好きだよ!いやマジで。
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「よーうークンw」
はぁ・・・。
本日10回目のため息をついたオレ。
ちなみに今は朝の7時。
「よーうークーン!いんでしょー?おーい!」
はぁ・・・。
はい、これで11回目。
カーテンの隙間からそっと外をのぞき見れば、そこには見なれた高校生の姿が。
「おっ!央クーンwwおっはー」
央くんこと、田辺央亮(タナベヨウスケ)。
オレは、大学1年生です。
そして外にいるガキは、幼馴染の引上元(ヒキウエハジメ)、高校2年生。
元は、毎朝毎朝、きっかり7時にオレを迎えに来る。
「央クン!シカトー?」
大声で叫ぶ元。
近所迷惑だと言われたら困るから、仕方なくカーテンを開ける。
「オマエ、うるせえって。いいから入って」
力なくそう言うと、元はニカッと嬉しそーーに笑い、「おうっ」と言った。
見た目は高校生らしくねえくせに、ああいう笑顔はやっぱり高校生だよなあ。
ずりい奴。
玄関が開いた音がしたと思うと、ダダダダッと階段を駆け上る音がする。
ああもう、階段抜けたらどうしてくれんだ!
そして一直線にオレの部屋に向かってくる足音。
バターンッ
「央クン!」
「うぎゃあああっ!!」
オレよりも10センチくらい高い野郎の身体が、オレにのしかかる。
重ぇ!つか邪魔!
「おいコラ元!どけテメエ!」
「テメーとか言わないのーwあー、央クンいい匂いすんねーw」
「しねえよ!朝っぱらから盛ってんじゃねえっつの!」
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