銀色アイデンティティ

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全国中学生テニス選手権大会


男子団体戦 準優勝


私立立海大学附属中学校一一一。


あれから半年と2ケ月。



一昨年まで、中学全国大会2連覇。


王者とも称されるほどの強さが


去年決勝で青春学園に敗れ、


借しくも準優勝となった。


悔しかったであろうその結果だが


彼らはテニスを止めることはなかった。



「赤也、わかってると思うけど

 俺達の負けた分、来年奪い返すんだよ」


部長幸村精市を含め7人は引退してなお、


後輩でありながら1人レギュラーだった


次期部長となる切原赤也と


その他部員の指導を続けた。


誰かが微笑みながら言った。


“肩の荷が無くなったみたいだ。”


、と。



日は早く経ち中学校生活を終えた彼らは


高校へ進み、何の迷いも無く


テニス部へ入部届けを出した。



“俺達はテニスが好きだから強くなりたい”


桜は満開だった。




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