DKA -long-

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彼らが出会ったのは
通常の未来の予定よりも
2日ほど早かった。








その出会いは

少し陽が強くなっってきた頃

場所は放課後の生徒会室である。







『…』


 そわそわそわ



「何なのよ、あれ?」


「ここ最近、ずっとあんな感じよね」


「休み時間とか携帯ばっか見てんの!」


「よく電話してね?」


「だけど…話してるところ見たことないぞ?」


「今電話かけてるわ」


「でも死んだぁー!宮村聞いてみてよ」




頭のカラフルな男女が各々話し合っている

しかし、その中で白い髪の男だけが

会話に混ざっていない。




「朱くん、どうしたの?」


黒い髪の男が白い髪の男に声をかけた。
白【マシロ】はチラリと皆を見る。




が、




『はあ…』



と溜め息をつくだけだった

それに気分を悪くした女が1人。



「人の顔見て溜め息なんて、
 覚悟できてるのよね?」





茶色い髪の女子がギチギチと
聞こえんばかりに掴んだ腕。




『うおお、ちぎれる…!
 言う、ので直ちに腕を離してくれ』


「白うるさーい」



興味が薄れたのか
黄色い髪の女は机に突っ伏している。



『俺の扱い井浦並みにひどくね!!』


「朱!ひどうら!!」



自分の名前に過剰に反応する緑色の髪の男子。



「2人ともうるさいよー」



桃色の髪の女子は
冷静に的確なツッコみをいれる。



「…で、どうしたんだ?」



携帯を弄っている指を止めた男子生徒が向き直る。

すると、白い髪の男子はしぶしぶと口を開く。








『…アメリカから妹が帰ってくんだよ』









全員「…は?/え?」





空気が止まった。





兄『…2年ぶりに帰ってくるのにさぁ…
  いきなり連絡着かないし』(悶々


全員「…………は?/え?」(混乱





また空気が止まった。






兄『何かあったんかなー…』



理解できない面々の中で
唯一、辛うじて、理解してきた眼鏡の女子が
皆の疑問を代弁した。





「白くん、妹さんいるの?」




兄『同じ年だけどな』




そして、もう一度沈黙が訪れる。




兄『?…どうしたよ。キモいな』




「だってお前…妹いるなんて一度も…」



兄『だって2年も日本いねーし!
 言う程でもないだろ!?』



「そのぐらい言えよー!」


「井浦くん、
 ちょっと黙ってて」



凹みうら

しかし井浦には目もくれず皆は騒ぎ出す。




「楽しみね〜妹も白いのかしら」


「もしかして片桐に入るのか?」


兄『なんで会長知ってんの!?もしや、ストーカー…』


「違うわ」


「あ!
 そういえば、明後日1組に転入生が…」




 コンコンッ 

生徒会室の扉にノック音が響いた。



喋っていた眼鏡の少女も黙る。




?『あれ、声したのに…失礼します






兄『………ん?』






扉の向こうから声がして
ゆっくりと開けられた扉の主は




?『すいません。
 学校見学中で、まだ生徒ではないんです。
 ここは一体…?』





白く長めの髪を二つに結った可愛い少女だった。





「見たことない子だ」(ボソッ


「多分あの子が転校生かな」(ボソッ


「さっき言ってた?」(ボソッ


「(可愛い〜)」


「ここ生徒会室よー
 涼しいでしょ?」



?『あ、はい』


「(んーなんか見たことある色だな)」


「あ、白くんと同じ色だね」




?『…白、って…あ』





兄『林檎!?』





全員「!?」





朱が、ある名前を呼んでからは
とても早い話の往来だった。





兄『林檎!!!お前、何で今日いるんだ!
しかも片桐の制服着てっ…』


?『お、大きい声出さないでよっ』


兄『出すわ。文句あるのか。
まず、いつ帰ってきたんだよ!』


?『…3日まe『3日前!?』っ!?』


兄『その間どこにいたんだ!』


?『おばあちゃんの家n『はぁ!?』きゃー』




何より女子が怯えている。
とりあえずは助けに入る彼等。




「落ち着けよ」(バシン)←叩く

  
兄『いってぇ!』



「…もしかしてさぁ、

  妹とか?







黄色い女子は指差して聞いた。
指された白い頭の女子は
驚いたような困ったような顔で兄を見る。





妹『〜っ!』





ガスッ


▼兄が蹴られた。380ダメージ!

▼一同は呆気にとられた!



兄『いって!なんで蹴るんだよ!
自己紹介すればいいだろ?』


妹『でも明後日、転入で会ったばかりでしょ!
私にも心の準備があるの!』


「別によくね?
いつ会っても結局友達だし」



「そうだよ、もう友達だよ!」


妹『え!そ、でもっ…うぅ…』



顔を赤くして焦る彼女。
俯くと小さく“ありがとう”と言った。



「(可愛いぃ!!)」


兄『良かったじゃん。ほら自己紹介』


妹『白 林檎、朱の妹です。よろしくね』


「かーわーいーい!
レミはレミって呼んでね!!!」




いきなり抱きつかれてはよろけてしまうが
嬉しい気持ちは変わらない。



妹『ぅわっ(名字は…!?)』


「私は堀京子よ、
 この暗そうなのが宮村」



妹『そ、そう(本人を目の前に言うことか…?)』



しかし
本人はニコニコと笑っていて気にしていないようだ。



「吉川由紀!よろしくー」


「石川透、よろしくな」



二人ともすごく人の良さそうだ。
握手をしてくれた。



「仙石翔」


仏頂面の赤い頭の人は…
ちょっと怖いかも。

何故かじっと見られている。



「あ、会長、照れてるー」



これ照れてんの…!?

仙石はカッと顔を赤くして
からかってくる男達を退ける。




妹『(てか会長ってなんだ…?)』


「なっ、う、うるさい!」



焦るような慌てた声を上げる仙石。
声高いなぁ。

…女子みたい。←




妹『会長って呼ばてるの?』



「え?ああ、俺生徒会長だから…」


妹『会長ってあだ名格好いいね』



いいな。格好良いな。羨ましい。



「え?あ、ありがとう…??」

何でこの人嬉しそうなの?





この子の心境を理解できなごく。




兄『チッ


▼仙石へ 蹴り2HIT!


「仙石くん、ずるーい!」


▼仙石へ 言霊ダメージ!

意味も分からず怒られる。



「(何がだよ…)」


「…いつもの事だから気にしないでね?」


妹『う、うん(マトモそうな人だぁ)』




思っていることは酷い。
本人気づかず。




「河野桜よ。よろしくね」


妹『…桜さんて呼んでいい?』


「?いいよ(にこ)」


妹『(にこにこ)』(嬉しそう


兄『「「「河野さん/ ずるい」」」』


「え?」



桜、懐かれたことに気づかず。



「仙石まで何言ってんだ」


妹『うぅ…』


「どうしたの?」


妹『大きい声苦手で…』



ビクビクしている林檎。
その後ろから肩に腕が回される。



「怖がってんじゃーん!
井浦秀だよ!俺は怖くないよね?」




耳元での大音量に叫び声も出ない。



『っ!怖くないから声のボリューム下げて』


「緑だって怖がられてるしー!
緑とか有り得ないってさ」




それ自分の意見です。



「緑関係無くね!?」


「無理して相手しなくてもいいのよ?」


「河野さんも地味にひどうらー」


『(うらって何だし…ひどうら…)ふっ』


「お、ウケてる」



ただ単に林檎のツボが広いだけ。




「かわい!」(抱きつく


兄『「…」』 ←無言でただ秀を睨む


「林檎助けてーーー!」




井浦の悲鳴は誰にも届かない。










携帯のアドレス帳に8人を登録し
白妹は家に帰った後、
白兄が1人で住んでいた家に荷物を移す。
その日、林檎嬉しそうに携帯を眺めていた。





彼女が帰った後、井浦は(掘と綾崎と白兄に)
心身的ダメージを負わされたという。



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