真・三國無双

□仲達のある日。
1ページ/1ページ


 「はあぁ〜…」

今朝も曹丕様のお部屋の掃除をさせられて…、今は何故か最近“がぁでにんぐ”とやらにハマられたらしく…私にその花の水やりをさせている。

普通、“がぁでにんぐ”といったら自分で手入れせねば意味がないではないか!!


「ええーい!馬鹿めが!!」

「誰が馬鹿なんですか?」


私が庭先で花に水やりをしていた時に背後から声がした。


「……ッ!?って貴様!!孫呉の青二才!!」


相変わらず人を挑発するような態度を取りやがって…、そして諸葛亮の弟子とかいうのが気に入らん!


「嫌ですね〜、私には陸伯言という素敵な名前があるんですよ?」

「フン、知った事か!何をしに来た?」


「あなたに用なんかありませんよ。今日は周瑜殿のおつかいで、曹丕殿に会いに来たんです。ほら、お客様を主人の元へご案内するのがあなたの役目でしょう?」





コイツ、私を馬鹿にしているのか?
くぅぅ〜嫌味な小僧だ!




「わかりました。今お通ししますよ!」



私を怒らせたことが分かったからか、陸遜は黒い微笑みを浮かべる。
ちくしょう!







 「なんだ仲達?花壇の手入れは終わったのか?」


曹丕様は一人、自室でてぃーたいむなんかを愉しんでいられるし…。



「こんにちは曹丕殿、周瑜殿のおつかいで参りました!」

「ほう、土産でも送り付けてきたか。仲達、茶の用意をしろ」

「はい…」



また私がパシリか……うぅ……今度のボーナス大サービスしてもらわなきゃ割に合わん!!









 「はあぁ〜…」

私の事なんかお構いなしに何やら盛り上がってるし……。


何を話し込んでるのだ……。




「曹丕殿は司馬懿の事どうお考えですか?」


何ッ!?この小僧なんて無礼な!!
曹丕様は私を一番有能な右腕と思っておられるはず(たぶん…)










「……しばい……?」






え?疑問系?!






「曹丕殿とぼけないでくださいよ、司馬懿ですよ、シ・バ・イ」


「……しばい……?」






え、ちょっと!!?

それはないでしょう!!?


私はあなたの傍に、何年仕えてると思ってんですかッ!!?







もはや限界だ!!!







「曹丕様ッ!!!( ` Д´)」




「……何だ仲達?」





一瞬ビックリしたのか、少し間をあけて反応する曹丕様。





「私の事をお忘れかッ!!?」


「……なんのことだ仲達、落ち着け騒々しい。踏み潰すぞ」



よくもぬけぬけと平然としおってからにィ〜!!




「曹丕様!!私は何年あなたに仕えてると思ってんですかッ!!?司馬懿は私のことではないですか!!!」



「!!」



曹丕様は閃いたように目をかっ開いた。




「そうだな仲達、おまえが司馬懿だったな」

「そうですよ〜曹丕殿ったら…その歳でボケちゃったかと思いましたよ」




またこの小僧余計な一言を…!

てか私の本名忘れるなんて……酷いや(゚ーÅ)ホロリ






「すまなかったな仲達」


「は、はい」


え?あの曹丕様が自ら詫びるなんて……なんの天変地異の始まりだ!?


「ふ…ふはは、私こそ取り乱して申し訳ありま……」
「だが、人の話を盗み聞きするとは感心せんな。罰として桃まん10コ買ってこい」




「はああッ!!?」



「今すぐだ!」


「ははは、ハイハイハイ!!」


ったく、人使い荒いんだから!!




また陸遜の黒い笑いが聞こえた。
覚えていろこの小僧めが!









 ……にしても……。


名前忘れられてるってすっごいショックだわ〜。



もっと自己ぴーあーるせねばならぬな………





者ども聞けぃ!
我が名は司馬仲達だ!!!



ふはははは!!!



☆END☆


 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ