グレンラガン

□元・小ネタ
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+ギミー(とダリーとグラパール)
[RED.2部より]
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「出来たんだって!…完成したんだよ!」



幼なじみに強引に手を掴まれて、そのまま目的の場所に向かって走らされている。

「ギミー…そう急がなくても、グラパールは逃げないと思うけど……」

「オイ、もっとテンション上げろよ!やっと出来た俺達の専用機なんだぜ?!」

「専用機って……グラパールは[量産型]だぞ?[量産]とはつまり、同一規格の製品を大規模な近代的機械設備を使って大量に生産するということであって――――――」

「バカ!難しいことはいいんだよっ!とにかく、オレ達の機体なんだからっ!!」

「…バカって言う方がバカなんだぞ……」

「ハア?何だよそれ〜」



笑いながら、ギミーが勢い良く格納庫の扉を開いた。

「え、…これ…………」

二人の目の前には通常のものとは異なる、ブルー、ピンク、オレンジにそれぞれ塗装された機体が三体。

「エースチームにはパーソナルカラーが与えられたんだ。…知らなかっただろ?」

「…………うん、」

悪戯成功!とばかりに嬉しさを満面に描いた笑顔を向けられる。


「貴方を驚かせようって、ギミーがわざわざ皆に口止めしたのよ。…全く、こどもなんだから。」

ピンクのグラパールのコックピットから、もう一人の幼なじみが顔を出す。

「そう言うダリーだって、反対しなかったじゃないか」

「…それもそうね。だって、驚く顔が見たかったんだもの」

フフ、と、悪びれなく笑うダリーは、確かにギミーよりは大人の雰囲気があった。


「ちぇ、女の子って直ぐ大人ぶるからツマンネェぜ。なぁ、オレがブルーでいいよな?」

「………あ、うん。」

「何?…どうかした?オレンジが嫌ならイエローに塗り直して貰うか?レッドはグレンラガンだから駄目だぞ。」

「…ううん。オレンジで、いい。」

放心したようにグラパールを見つめ続けていたから、ギミーは不安になったらしい。

「………オイ、大丈夫か?」

自分を心配する声に、意識が引き戻される。

「ごめん、……こういうの、あんまり慣れてないから何て言ったら良いのかわからないんだけど………」

うーん…と、言葉を探していると、隣でブッと息を噴くギミー。

「ハハハハ!お前、頭良いハズだろ?」

ダリーは思いっ切り笑いながら、背中をバシンッ!と叩いた。

「……いたい」


「こういう時はさ、ただ[嬉しい]って、言えばいいんだよ!」

ギミーの明るい声は、何でもごちゃごちゃと考えてしまうクセのある頭を一掃してくれる清涼剤だ。


「なぁ、乗ってみようぜ、オレ達の機体!」

「うん。」





「全く…あの二人、正反対なのに、どうしてあんなに仲が良いのかしら……」

なんて、ダリーがちょっとだけ寂しそうに呟く声が届いて、「何でだろう…」ってまた考え出したんだけど、それはまた、別の話。










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グラパール隊は四人編成っぽいのですが、三人編成に変えてしまいました。
だって、双子+主人公+1なんて…1の人の立場がいたたまれない!
それにオリジナルの新キャラは出したくないし〜(本音)とか思って書いた話でした。

主人公はギミーとは親友なんだよ。…そんな言葉知らなさそうだけど。
あと、年の近いギミーとダリー相手にだけ話す口調が少し砕けます。
友情なんだよ。



071114 曾於シロ
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