●poem●

□かくれんぼ
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別れ そして また別れ
季節の廻る速さに少し悲しくなって
生きている木の葉も
死んでいる落ち葉も
ただ 同じように揺れている

無邪気なその顔か 悲しげなその顔か
私を引き止める君のその顔を
どうか 二度と消えないように
そっとアルバムにしまった


もういいかい?
って聞きなおして 
また もういいかい?
って言ってみる


追いかけたその背中に
見つけたその背中に
触れたその背中に
ねぇ どうして君は振り向かないの?

分かりあえたはずだったのに
分かりあえてなくて
嘆く私の心なんかより
叫ぶ君の心の方が痛かった


廻り合って 巡り合って
もう一度君を見つけようと走った
追いかけた背中に
呟いたのは「ごめん」なんかじゃない



だけど



触れた君の背中には





温もりは残ってなかった・・・

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