バサスマ学園

□始まりは血の香り?〜君との出会いはデンジャラス〜
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…部屋に戻って30分ほどが経つ。もういいだろうと思いピットが部屋のドアを開けると、そこは見慣れない場所だった。




「……ほ、本当に移動しちゃったんだ…」


「ピット」




目の前の状況に驚いていると、不意に名前を呼ばれた。その声の方を向くと、蒼い髪の青年がピットを見ながら立っている。



「あ、アイクさん。もう出て来てたんですか?」
「ああ。マルスに急かされてな…」



くしゃりとピットの頭を撫でると、止めて下さいと彼は照れたように呟く。それからふと思う。



(……そういえば、ここ…学校っていうところなんだよね…。あの人達大丈夫だったのかなぁ…)



クレイジーが少々強引な事をしたから心配だ。まあマスターがいたから大丈夫だろうけれども…。


しばらくアイクと廊下を歩いていたら、どごんと何か重いものが落ちる音がした。何事かとその音の方へ急ぐと、そこには他のメンバーが集まっていた。






……ただし、とてつもなく修羅場ではあったが。




「………リンク、さん?」




顔を引き攣らせたピットがその中心にいた人物の名前を呟く。集団の真ん中にはクレーターができていて、何人かはその被害を被っているらしく怪我人が出ていた。


ピットの声にくるりと振り返ったリンクがにこりと笑う。その顔や服には所々に赤い何かがついていて余計に怖い。他のメンバーは「助かった!」というような顔で二人(主にピット)を見た。



「あ、ピットにアイク。遅かったな」
「…すまん」
「えと…何があったんですか?それに、その丸いやつは一体…」



何事もなかったように笑うリンクに、さすがのアイクもどうしたらいいか分からなかったらしい。ピットがちらりとその手に持っているものを見ると、大きくて丸い鉄の塊に鎖がついたそれにも赤い液体がついていた。



「あ、これ?チェーンハンマーっていう俺の世界の道具なんだけど甲冑も氷の塊も粉砕できる強力な武器なんだよ」
「あの、それスマブラにない武器ですよね?確かトワプリの武器でしたよね??」



部屋にたまたま置いてあってさー、と軽く笑う勇者に天使がツッコミ。たまたまって何だ。そのうち爆弾矢とかクローショットとか取り出す気満々だぞこの勇者。



「な、何でこんな事に…」
「ああ、これは…」




――(簡潔すぎる)回想




『リンクー!これからは夢のラブラブ学園生活が始まるね!』
『一人で勝手にやってくれ』
『……馬鹿みてぇ』
『ばっ、お前そんな事言ったら…!』
『あはは聞こえてたよ狼、ついでに鳥』
『俺言ってねぇ!!ウルフだろーが!』
『覚悟はいいかい?』
『お、おい…!』
『あははおもしろーい!』



『……っお前らいい加減にしろ!!この寮壊す気か!!?』


どごーんっ!!





――以上、回想終わり




「……お疲れ様です」
「だろ?…後でマスターに謝らないとな…俺がクレーター開けちゃったし」



ピットは早速何かを悟った。その間アイクはと言うと、鳥や狼を踏み付けながらマルスに泣き付かれている。



「アイクー!リンクが怖いよー!でも可愛い大好き愛してる!」
「……リンクが好きなのは分かった。とりあえず離れてくれないか」


「………俺、全然関係ないのに…!」



そんな二人の後ろで弱々しい呟きが聞こえた。――…不幸にも流れ弾に当たってしまったロイである。不憫すぎるぞロイ。




「……ねぇ、学校やんないの?あの人達と合流とかするんじゃないのこんなスマ組ばっか目立っていいわけ?」
「仕方ないよ作者(水月の方)はバサラよく分かってないからとりあえずスマで繋げようとしてるんだよ浅はかだよねぇ」




ネスとマルスが裏事情とか簡単に口走ってますよ。別にそんなんじゃありませんから。……半分は。←







*水月鈴奈
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