novel

□そらとおとなし
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ああー、音無くん。
音無さんっ!
先輩っ!
音無
音な
音……

俺はお前の。
じゃあお前は誰の?
わ……からない。
わからない。

「音無ー!」

「?」

「なぁー屋上行こうぜ」

屋上に向かうべく歩いている。
当然色々な人が俺たちの周りを歩いていく。
NPCは話しかけてこないが、当然SSSメンバーも通るわけで、まずゆりっぺが通る。
「あら、音無くんじゃない。どこいくの?」
「日向と屋上。」
ゆりっぺよ、俺もいますよー?
俺のほうが長いよね、ね?
「あらそうなの、じゃあねっ!音無くん、日向くん」
そう手を振って反対方向にさっていく。
最後にいきなり登場ですか、俺は。

自動販売機にたどり着きKEYコーヒーを手に入れ振り返ると、また人がいた。

「音無ぃ!今日こそ決着をつけてやる!」
あぁー、めんどくさい奴に会っちまったぜ。
「あのー、屋上に行きたいんですが……」

「あぁ?逃げるのか?」

「静かにすごさせてくれ。」
「ゆりっぺ見なかったか?」人の話を聞いてやったらどうだ。
今回、俺は日の目を見ませんでした。と。
大人気ですね、音無くん。
皆さん知ってました?
音無さんは俺のなんですよ……たぶん。

追加、もう忘れたいので言わないがこの他にも2人も音無に話しかけました。

やっと、屋上につく。
風は俺たちの髪を舞わせる。
周りの空は既に音無の色になっていて、
俺は音無に包まれている気分になった。
ふと、音無が振り返り、
今日な……と音無が話はじめる。
俺以外の人の話で何も言えなくなった。
音無の髪の色が空の色と馴染んで見える。
あー、綺麗だな。
なんて思って音無の顔を凝視する。
だんだんオレンジの空は移動していき、
深い青へと変わる。
その中の音無は野田と一緒のようにみえて少し悔しい。
でも、嫌よ、嫌よも好きのうちなんて言葉があるんだからあながち間違っていないじゃないかと 思う。
そっかー音無は野田が……「たっ、おい日向っ」
気づいたのは何度目の問いかけか。
音無は眉間に皺をよせ、叫んでいる。
なんでそんな顔してんだ?
なぁ、笑ってよ。
俺だって笑ってるだろ。
ほら……音無。
音無が近づいてくる。
心配そうな顔をして
「日向、どうした?」
目の前に来た音無は俺の目を撫でる。
「泣いてるよな?」
え?いやいや、音無の顔はにじんで見えるけれども、あれー?
目を擦ってみる。
少し指が濡れている。
あー、そうか……
「音無は…俺が好き?」
一生懸命目線を合わせて尋ねる。
何も言わずに抱き締めて来て、肩にうずくまる。
なんでそんなお前かわいいの……と強く抱き締められる。
「は?えっちょ……ん」
口付けられる。
「んぅ……あ…ぅ…音無……」
口を放されて目を見つめられて思わず目をそらす。
「こっち向けって……」
「ん……」
泣いたから目なんか潤んで、キスされたから真っ赤でなんかもうぐちゃぐちゃで見られたくなくて、でも嫌われたくないから顔をみる。
音無は笑う。
「何心配してんだよ。俺、日向のこと好きだぜ」
「う…ん」
あーもう照れる。
嫉妬なんてばかみてぇ。
「目の腫れ引くまでいてやるよ」

「いや……大丈夫…」

「だめ、こんなかわいい日向誰にも見せたくない。」そっぽを向いていう音無。
なんかかわいいな。
「あーもーとにかくここにいろ!」

「はい、はい」

――もうちょっと、いてやろうかな

――――――――――――音日ですかね、これ。最後に無理やり感があるな、と僕は思いました。
リクエストありがとうございました。

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