novel

□百合百合しいとはこのこと
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静ちゃんと呼ばれる声に振り向いて
「どうしたの?」
と聞けば、
「大好き静ちゃん」
という声が聞こえる。
その声に赤くなってしまい甘楽は後ろから抱き締めて「…明日買い物いこ?」

え、デート?
「デート、デート」
うれしそうに笑う甘楽に私も嬉しくなって
「行こうか」
そういうと大好き、静ちゃんと返ってきて
「私だって大好き」
っていうとうれしそうに
「さぁ帰ろう」
家路に向かう。


ついてしまった。
……待ち合わせ15分前。
時間ぴったり主義の甘楽はついてるはずもなく。
待ち合わせ場所の像の土台に写る自分の姿を見つける。
これでよかったかなぁ…。やっぱあっちの方が……似合ってたかなぁ。
甘楽はどっちが好きかなぁ。
甘楽が好きな服じゃなかったらどうしよう。
あぁもう知らない!
来てきてしまったんだからしょうがないじゃないか。……この髪崩れてない?
えっと……
「しーずーちゃん!」
首に回る手。
「うわぁ!甘楽!」

「何でそんなにびっくりするの?」

「甘楽がいきなり抱きついたりするから……」

「ふぅん。」
じゃあ行こう、と私の手をつかみ先に引っ張る。
おしゃれな服屋に入り甘楽は服をとり、私に渡す。
「ねぇ、これ着てみてよ」

「え……なんか開きすぎじゃない?」

「静ちゃん、いーから着てって!」

「え、うん。」
試着室に入り改めてその服を眺める空きすぎだなと思った。でも甘楽が選んだんだからと服を脱ぐ。

パサっと試着室のカーテンを開けると甘楽に空かさずストールを掛けられた。
「そんなに見せちゃダメ」

だけどその服が私も気に入ったのでストールともども買う。
ふと甘楽を見ると服を選んでいて、その服はかなり空いてる服で。

「ダメ……だよ」

「なんで?私静ちゃんみたいに谷間とかないよ」

「とにかくダメ……!」
軽く叫んでしまい、甘楽は一瞬驚いたような顔をした。
けれども次の瞬間ニヤニヤして、言い返そうとしたけど、言い返せなくてうぅ……と唸る。
「静ちゃんは私を見られたくないんだぁ……」

そういって下から上目遣いで言ってきて
その後真っ赤になってうつむいた。
「うれしいなぁ……」
そういいながら。

つまり、私と甘楽は
お互いが大切で
とてもお互いが
大好きであるということなのです。


――――――――――
更新が遅く申し訳ありません。百合は書きましたが女子高生のノリが行方不明です。
百合だいすきです!百合!静ちゃんと甘楽においてですがね。ともかく素敵リクエストありがとうございました!

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