novel

□お前としない理由
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横に臨也が寝ている。
デートの次の日だ。
えぇ、服は両方とも着てます。
お前が着せたんだろって?
違う、違う。
とりあえず俺はベッドから立ち上がり日課の牛乳を取りに行く。
少しでも沸点を上げるためだ。
キレやすいときにはカルシウム、常識だろ?
あぁ、話をそらすなって?
ヤってねぇよ!俺は無実な童貞だ!
「あ、やっぱりぃ?」
ベッドの方から声がする。
なんか言ったか、臨也くんよぉ!
ほら、そういうのって大人になってからするもんだろ?
「考えが古ーい」
るせー。
んで、結婚してからするもんだろ?
「俺たち結婚できませーん」
それいったら終わりだろうが
つか俺、声出してるか?
「出してないよー」
そーですか
臨也は俺の雰囲気でわかんのか?
こく、と頷く臨也。
つか、そういうのに興味がないわけじゃないんだ。
ふーんという顔をして臨也はいう。
「ヤればいいじゃん。静ちゃんなら俺、うれしいよ?」
そういうわけにはいかねぇんだよ。
臨也は布団にもそもそともぐって準備っぽいことをしている。
いや、ヤらねーし。
俺は決めている。
臨也を大切にするって
きっとあいつは体を捧げることが愛だと思っているだろう。
あいつは顔がいい。
そりゃあ、もうムカつくぐらいに…
だから、あいつを好きになった女の子は自分に振り向いてもらうために体だけでも付き合って、という。
それであいつは勘違いしてしまったんだ。
違うんだ、臨也。
体を捧げることだけが愛じゃねぇぞ。
まず、気持ちが大切なんだ。
好きだと思うからお前がほしい。
心までお前のな奪われちまってるからなんだ。
体は好きになった結果なんだ。
俺にだってなそんな簡単に体渡すな。
体はなお前を宝物みてぇに大事にして
俺にそれなりの覚悟が出来てからだ。
別にヤったからといって子どもなどの証ができるわけじゃねぇ。
だからこそなんだよ。
だからよ、
俺はまずは臨也
「俺はお前を守る。」
それだけは声に出していってやる。
きっと、今俺は穏やかな顔をしているだろう。
パサッと持ち上がる布団。
顔が真っ赤な臨也。
そして叫ぶようにいう。
「なに!いきなり。めちゃめちゃ照れるんですけどっ!」
そして、そのまま布団をかぶりもぐってしまった。
それは顔を隠すためにしかみえない。
そんな臨也に思わず寄ってって上半身をおこさせ後ろから抱き締める。

そのとき俺はこいつを守ると、
改めて心に誓った。


――――――――
途中で臨也が何も言わなくなったのは布団にもぐって静ちゃんが見えてなかったからです。ただし、声は聞こえるのですっ!←え

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