novel
□思いと想い
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お前はずっと空を見ていた。
いつの日からか俺はその空に興味を持った。
そして、いつの日からかその目に俺を映してほしいと思い始めた。
だから、話し掛けた。
一つしか知らなかったお前の表情がどんどん増えていく。
もっと見ていたい。
もっと話したい。
誰にも見せたくない。
この思いが何だかわからない。
しかし、なぜだか
逆らえない。
俺はどうしたい
音無を俺はどうしたいんだ
抱きしめたい。
俺だけをみていてほしい。
…キスしたい?
なぜ、音無も俺も男なのに…
もう、そんなことはどうでもいいのだろう。
きっと、好きになってしまったんだ。
どうしようもなく
…初恋は叶わないというじゃないか
音無が俺以外のやつと付き合うなんてやだ。
でも、でも……
叶わないのだろう。
あいつが一番好きなのは
初音ちゃん…あいつの妹。
少しでも俺には振り向いてくれないだろうか…?