novel

□思いと想い
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俺が肝試しに誘われたことを話すと初音はうれしそうに笑った。
「初音にもお話聞かせてね」
だから、俺は肝試しに行く。

集合場所は近くの公園。
少し早めにいくと
2、3割は集まっていて
言い出しっぺの日向は俺に向かって走ってくる。
軽く手を上げると抱きついてくる。
「なんだ?いきなりお前は。コレなのか?」

「ちげぇよ。お前、つまんなそうな顔してっから」

「来た瞬間、満面の笑みだったらこえーだろ?」
そう言って笑う。
手を引っ張っていこうとする日向に俺なんかが本当に行っていいのか?というのとすぐさまあったりまえだろ?お前も誘われたじゃんという返答がくる。つか、誘ったのお前だろ。

しばらく日向と話していると他の奴も話しかけてきた。きっと日向が話しかけやすいキャラなんだろうと思う。

メンバーが一通り集まり、肝試しは始まる。
トップバッターは何故か俺達。
「みんな、俺達いってくるぜぇ!」
おう!とか、イェーイとかの声に背中を押されコースの入り口に立つ。
日向は一瞬躊躇い見せたあとずんずんと歩いていく。仕方がないので後ろからのそのそついていくことにする。

草が風で揺れる。
………ビクッ
枝が揺れる
………ビクッ

……あぁ
「お前、実は怖いの苦手だろう」
日向はまたビクッとして恐る恐る振り向いて言った。
「…あ、ばれちった?」
ばれるもなんも分かりやすすぎだろ……。
「じゃあなんで開いたんだ?」
日向は俺に合わせゆっくり歩き始める。
「肝試しか?あぁ…なんかうちのクラスって団結してるようでしてないだろ?開いたら団結するかなぁーっと…」

……。
「しねぇよ!」
いやいやマジで驚いた顔すんなって

「だいたい肝試しってグループ行動だろっ!全員でなんかするわけじゃねぇじゃねぇか!団結なんかするかぁ!」
あぁそういやそうだなと、日向はいい笑う。

「おい、どうした?」

「いや、音無もそういう風に話すんだなって」

「普通だろ」

「いやいや、いつもお前こうポケーっと外眺めてんだろ」
アクション付きで説明する日向。

「あぁ」

「あぁっじゃねぇよ!…まぁ、いい。もうそろそろゴールだぜ。」

少し先に広場のようなものが見える。
…まだ、誰もいないな

「音無、ついたぜっ!」
そういって親指を立てる。ひとまず切り株に座り落ち着いたところで話しかける。

「おい、そんなにいやだったんならお化けやくでもやればよかったんじゃねぇか?」

「ダメだ。お前が来れないだろ」

「別に俺が「お前も呼びたかったんだよ」

「なぜ…あぁお前コレなのか?だったら近づくなー」途中ポーズをとる。

「ちげぇよ!本当はどんな奴なのか知りたかったんだよ!」

「あれ(教室)だって本当の俺だぞ」

あぁもう!自分の頭をぐしゃぐしゃにし、そのあとビシっと俺を指差し言った。
「今日からお前と俺は友達!いいな!」


初音……。
俺にもなんだか友達が出来たらしい。
今度連れてってやるからな
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