テニスの王子様

□逆らえない
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「うん、好きじゃないよ」


彼女は迷いなく、はっきりと答えた。


「っ!!」



ショックだ。

先輩の口から聞きたくなかった。

こんなことなら、聞かへんかったら良かった・・・


ほんま最悪や。

耐え切れなくて先輩の腰に顔をうずめる。




「光、上むいて?」


俺は先輩に言われるがままに先輩の顔を見上げる。




「くすっ・・・なっさけない顔・・・今にも泣きそうな顔してる・・・」


そう言って先輩が俺の頬を撫でる。

そして彼女はこう言い放つ。




「光。・・・私がいつあなたのことを嫌いって言ったの?」


「・・・えっ?」


訳が分からなかった。


だって・・・だって先輩は・・・




「先輩、俺のこと好きじゃないって・・・」



ダメだ・・・

視界が歪む・・・






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