〜プロローグ〜

五年前―
ある日の新聞の一面
昨夜、中学生の少年と車二台による衝突事故があった。
塾帰りの途中の交差点で車にはねられそうになったのを別の車が割り込んだが
その行動も虚しく中学生の少年に激突した。
さらに、車が炎上し、事態は悪化した。
さらに驚くことに乗っていた車二台の運転手が両方女子中学生であったことだ。
中学生三人は同じ中学校に通っており同じ学年である。
三人は現在、都内の病院で、命は取り留めたものの、三人とも記憶喪失に陥った。
警察では、事故が起きた原因を調べると同時に
中学生が車に乗っていたことの注意を呼び掛けることにした。
このような事件が…………


こんな衝撃的な事件も時の流れによって忘れられた…現在

「あーあ、高校一年生ももう終わりかぁ」
「まぁまぁ、別に高校生活がなくなるわけじゃないし、気楽にいこうよ」
「そだね。まだ先はあるよね〜」
「ところで、サキは恋とかしてんの?」
「ちょ、いきなり!?」
「してるの?」
興味津津で訪ねるカヲル。
「してないしてない。」
手をぶんぶん振りながら答えるサキ
「あやしー。あっ、さてはケーイチ君?だめよ、あれはあたしのだからね!」
「だからしてないってば〜」

そんな一時があるこの平和なこの地球の中で、今世界を駆ける冒険をするなんて、
当時の私には想像できなかった。

全て決まっていたことなのに……全て。


    クリスタルメモリーズ

        開幕

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