〜白い部屋の中で暗闇を見つめながら〜

ふと、目が覚めた。
ここはどこだろう
辺りを見回しても何も見えない
ピ ピ ピ
と、一定間隔で音がなっている
体を起こそうとしても動かない
自分は寝転んでいるようだ
布の感触が皮膚から脳に伝わってくる

私はここがどこだかわかった
たぶん世界中のほとんどの人々は、最期にはここに来るのだろう
そして、なぜこんなところにいるかも思い出した。
すると、涙が流れた。
どうしてあんなことになったのだろう?
よく、私は生きていたなぁ…
そんな涙
なんとなく意識が薄い。
昔の思い出が目の前を通って消えていく
そうか、私…もうすぐいなくなるんだ
また、涙があふれた
まだ死にたくない。
まだまだあの人々を見ていない。
見ていたい。
どんどん意識は薄れていく
…もう、いっか。
どうせ生きていても、またいじめられるに決まっている。
それなら、ここで死んだ方がましだ。
どうせ誰も悲しみはしない。
それなら、その方がましだ
さようなら。
私はいくよ…

不意に、手にぬくもりを感じた
誰かが私の手を握っているのだろう。
でも、そのぬくもりは家族のものではない
じゃあ、誰?

「ごめん…」
その人の声なのだろう
私はこの声を聞いたことがある。
その人は、私の恋人だけど、今回のことの張本人だ。
「ごめん…ごめん……」
どうして泣いているの?
あなたは泣かなくていいのに。
私は笑った…と思う
もう意識が無くなる寸前なのだ
だけど、この手を握り返した
彼の泣いている声は聞きたくない
だから、安心させようと、手を握り返した
彼はさらに泣きながら、私の名前を呼ぶ
ふふっ
笑った。
心から笑った。
最悪で最高の死に方だ…
そう思った。
でも、もう少しだけ、頑張ってみよっかな。
そして、私は眠った
また、目が覚めることを信じて…



〜たまには、〜

たまには、朝早く起きてみよう。
たまには、犬を散歩に連れてってあげよう
たまには、無意味におしゃれしてみよう。
たまには、あそこに寄ろう
たまには、自分でお昼ご飯を作ってみよう
たまには、悲しい映画でもみよう。
たまには、体を動かそう。
たまには、一人で外食しよう。
たまには、長風呂してみよう。
たまには、深夜まで起きてみよう。
たまには、本を読んで夜をすごそう。
たまには…
すー。すー。


たまには、こんな日もあっていいかな。
たまには……


〜運命か奇跡か〜

あなたはどちらを信じる?
というより、信じる?
信じる人は、きっと楽しい人生を送っているのだろう
でもさ、例えどんなことが起きても、それは決まっていたということ
そーゆーことになる。
信じてない人は、きっと苦しい人生を送っているのだろう
でも、それも運命かもよ?
不幸な人生という名の運命さ
そう考えると、少しは納得したんじゃない?

奇跡はいつも起きるものじゃないって思うかもしれないけど、逆に考えると実におもしろい。
つまり、「自分が今ここにいることや今が奇跡なのだ」
例えば、もし、自分が生まれてなかったら…
もし、人が空を飛べたら…
もし、海や空や地球や宇宙がなかったら…
なんて考えると、この世界自体が奇跡なのかと錯覚してしまう。
自分は奇跡の塊なのかもしれない。
だって、ひとつでも狂っていたら、自分はいなかったかもしれないのだから…

結局何が言いたいのかと言うと、そう考えて楽しんでほしいのさ
そう考えると、おもしろいでしょ?
だけど、いつも考えてはいけない。
飽きが来てしまうからね。
だから、こんなことは人生に一回考えるだけで十分なのさ。
答のないことを考えても意味ないしね。
たまには、これに類することを考えてほしいな


幼き夢の成長と退化

僕がもし鳥になれたら、夕日に向かって飛び続けたい。
いつまでもかっこいい夕焼けを見たいから。
僕がもし魚になれたら、いろんな海を泳ぐんだ。
たくさん友達を作って楽しく過ごすのさ。
でも僕は人の子、子は大人にしかなれない。

僕がもし大人になったら、料理人になってみたい。
おいしい料理をいっぱい作って自分で食べたいから。
それなら、頑張れそうかな。
よし、頑張ってみよう。
お父さん、お母さん、見ててね。

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