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□それでも僕は
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先ほど事を終えたばかりで。
眠っていたものの、目が覚めて。
まだ覚醒していない頭で周りを見ると、限はまだ眠っているようだ。

眉間にシワが寄ってる……嫌な夢でも見ているのかな。



「ふぁ…」


まだ眠い…もう一眠りしようかな、と目を閉じた瞬間に。



「…っ!!」


限が勢いよく起き上がった。



「限…??」


俺の位置からは、限の顔を見ることが出来ない。
だけど、すごく息が荒い。
そんなに…酷い夢だったのかな。



「限??」


もう一度呼んでみても、返事はない。
手に触れると、


「…!!」


バシッと叩かれた。



「触るな…!!」


目を合わせてはくれない。
それどころか、立ち上がってしまった。



「限っ!!」


追いかけて立ち上がる。



「どうしたんだ!?」


服を引っ張ったら、突き飛ばされて、よろめいた。



「ウザイんだよ…」

「限…??」


俺は諦めずに、腕をとった。



「変な夢でも…見た??」


そう言ったら、胸ぐらを掴まれた。



「うるせえ…っ!!今まで構ってやっただけ、有り難く思えよ!!」

「!!」


嘘だよ…分かってる…分かってるのに。
 
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