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□印
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《カチャカチャ》
「何がしたいんだ、お前は;」
俺の首にはめられる、図太い首輪。巨大な犬につけるような。
「兄貴に貰った」
「そんなことは聞いていない;」
というか、そんなことは分かり切っていた。
「何がしたいんだ」
一応、もう一度聞いてみる。
「えー」
上手く首輪がはまったのか、心なしか嬉しそうに。
「志々尾の体、痕残らないから」
ギュッと抱きついてきた。
「俺のものって、印……ちゃんと良守って書いてある」
「あのな;」
意味不明だ。
「だってさ、誰も、志々尾が俺のだって知らないから」
“取られちゃうだろ”
と、至って真面目に話す。
誰が、好き好んでこんな奴、取るっていうんだ。
お前が稀なんだよ。
「お前が望むなら…ずっとしていても構わないが…心配しなくても俺は、お前以外の奴のモノになる気はない」
あやすように、抱きつく墨村の頭を撫でた。
「ホントに??」
「本当だ」
「…へへ//」
嬉しそうに笑った。
「じゃあ今度は、俺がつける番だろう??」
「ぇ??ひゃっ//」
布団の上へダイブ。
「ふ、んんっ//」
何度も同じところを攻めて。
「んっ//」
「消えないかもな」
濃く、濃く、残った痕。
「ずっと、消えなきゃいいのに」
「消えたら付けてやるよ、すぐに」
「ぅん//」
印(僕は君のもの)