poem

□long piece
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『夕暮れのヒキダシ』


夕暮れの中に
しまい込んだ君を
背中を押した君が
日々の中によぎる

絶対に離れない
そう決めたのに
離れてしまった
高3の春

引きずったまま
時が刻まれてゆく
夕暮れの中に佇むと
君が蘇る
思い出すと
苦しくなる

永遠を
誓った筈なのに

永遠を
離してしまった

それぞれの道を
選んでこれで
良かった筈なのに
気持ちが
終わらずにいる

君は今でも私を
思い出すことある?
私は思い出す度に
想いを迷わせている

あれから何か
変わったのかな
私は変われずにいる

ねぇ一つだけ
わがまま言わせて
私の気持ちを
終わらせてほしいの

切ないほど
想いはつのり
新しく進むことを
拒む

もう
夕暮れの中に
しまい込んで
置けないの

夕暮れのヒキダシは
想いが
いっぱいつまった
君への名残アメ



-2007.8.18-
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