Short story
□『君の寝顔』
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初めて見る君の寝顔は穏やかで可愛かった。
さっきまであんなに泣きじゃくっていたのに、今はもう…深い眠りについている。
君が急に電話してきた。
「会いに行ってもいい?」
「いいよ。むかえに行くよ」
PM10時を回っていた。
夜道は危険だ。
「…ううん。いいの。大丈夫」
「…そう。気をつけてね」
「うん」
そう言ったものの、心配だから上着をはおって外に出ようとした。
「…あ」
ドアを開けたら君がいた。
「…寒かったでしょ。暖まって」