Novel
□なぎさ、15歳
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長女に生まれたこと。
私は悔やんでる。
持って生まれた責任感の強さを‥
私自身はとても憎んでいる。
母が悪いわけでもない。
ただ、こんな自分が憎い。
何度も何度も、頭の中で私を殺した。
ただ‥皮肉なもので、
『私自身』はゴキブリのようにしぶとい。
殺せど、殺せど‥蘇りを繰り返す。
誰かを守りたい気持ちが人一倍強く、
自己犠牲を繰り返しているうちに‥
私自身を見失っていた。
何が良くて、何が悪いなんて
私には分からなかった。
金儲けして、金をつかって
また金儲けして、金をつかって‥
金に束縛された生活から
逃げ出したいのに
全然逃げ出せなくて
結局…金銭感覚が潰れた…。
今から話すコトは
身内には誰にも言えない…。
だけど、この気持ちを
誰かに分かって欲しい。
臆病者のくせに求めたがり。
そんな私の内緒の話です…。