鷹の爪関連
□噛み付く
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「噛み付く」をテーマに吉総、デラ総、将総。
*吉総*
「総統、噛み付かせてもらってもいいですか?」
今月分の帳簿を付けていた総統に向かい、小首を傾げて吉田は尋ねる。
「…は?」
「だーかーらー、総統に噛み付いていいですかって聞いたんですよ僕は」
「どうしてそんな唐突に…」
「歯痒くなったからです」
「君は犬かね!」
「犬じゃありません。鳩ボーイです。だから噛み付きます」
「筋が通っとらんよ…」
「総統は肉がなくて筋ばっかりですね。じゃあいただきます」
屁理屈だらけの言葉に総統が何か言うより早く、吉田は総統の無防備に晒されていた左手の親指を咥えた。
そうして直に甘く噛み、舌を絡め、吸い、散々嬲ってから別の指へ。
痛くはない。
ただ、抗いがたい痺れがそこから全身に駆けた。
「っ、ぁ…よし、だ、くっ…」
震える声が自分のことを呼んだのを境に、吉田は左手から口を離す。
「…総統、もしかして感じてるんですか?」
顔が真っ赤になった総統に向かい、微かに口角を上げて吉田は尋ねる。
「君が変なこと、する…から…!」
「だから、歯痒くて仕方なかったんですよ。疼くのを無理矢理押さえ込もうとすると辛いでしょう」
ねっ、貴方もそうでしょう?
無闇に自分が煽った総統に、吉田はそう同意を求めた。
それは暗にもっと先をしようと言っていることに他なく。
一回ペースに乗せられてしまえば、もう自力で反ることは不可能だ。
総統はそれを承知で、頷くことしかできなかった。
――――――
鷹の爪処女作。
まさにやまなしいみなしおちなし。
吉田くんは甘噛みが似合うねっていう。