た
□標的153 最終防衛区画
1ページ/5ページ
巨大な食虫植物の妨害も乗り切り、
ツナは先を進む。
「ボンゴレが、第3防衛区画(ブロック)を突破しました」
その様子を、コントロールルームでは、
チェルベッロがそれを入江 正一に報告した。
もちろん彼もモニターでそれを見ていたた訳だが、
想定内だ、と短く答えた。
「防衛区画は、
これだけじゃない」
入江 正一はそう自信あり気に言うと、
右手を置いている機会をマウスキーのようにカチャチャッ、と操り、
メローネ基地内の区画を移動して、さらなる妨害を作り上げた。
それにより、ツナ達の目の前の壁が変わり、不思議な空間に彼らは入ってしまった。
みると、円形のそのトンネルの壁には何か長細い凹みがあって、
次の瞬間――
シュシュシュシュ、とその凹みからミサイルのようなものが次々と飛び出してきた。
「ツナ、左に入り込めるぞ」
「わかってる」
リボーンに言われて左側の壁を見ると、そこには狭いが通り道のようなものがあった。
ツナはそこにキューカーブして飛び込んだが、
どうやらミサイルには追尾(ホーミン)機能が付いていたらしく、次々にカーブして後を追ってきた。
しかも、そのスピードはどんどん早くなっている。
「追いつかれちまうぞ」
「これ以上のスピードは、スパナの体がもたない!」
リボーンの言葉に、ツナはそう答えた。
超死ぬ気モードのツナと、もともとこの場にいない立体映像(ホログラム)であるリボーンには風圧などは全く問題なかったが、
唯一、普通の人間でありなおかつ直で風を受けているスパナには、それは辛いものだった。
すると、
「心配するなボンゴレ。
足手まといにはならない」
スパナはそう言って背中側に両手を突っ込み、なにやらゴソゴソと探し始めた。
そして取り出したのは――
何故か“酢花゜”と書かれたマイ茶碗とお箸だった。
もちろんこれがお目当てではなく、またゴソゴソとして――
「あった」
ようやくお目当ての物が見つかったのか、スパナはグレネードランチャーのような銃器を取り出し、
ミサイルに向けて撃った。
.