確かなメロディー(弐)

□第五十四話 本当の私
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トムさんと静雄さんを見送った後、境内に戻ってみると、

ヴァローナさんは意外にもマイちゃんやクルちゃんと楽しそうに会話していた。


茜ちゃんも、まぁ大人しくしてそうだし。



……何だ

私残った意味ないじゃん



不貞腐れながら、私は近くにあったベンチに座ってため息をついた。



って言うか、私をここに残らせたのってヴァローナさんだよね?

結局、何がしたかったんだろ……



考えていたらまたため息がでた。



「ねぇねぇ、お姉ちゃん」

『へ?』


見たら、いつの間にか目の前に茜ちゃんがいた。



「……お姉ちゃんって、静雄お兄ちゃんのお友達なんですか?」

『は…、はいぃ??』



いきなり何を聞かれると思ったら……


なに? 私、友達だと見られてたの



『や……友達とは、違うよ?』

「そうなんですか」



うん、友達ではないよ


仕事の先輩でもあるし、それに……


まぁ……お付き合いさせてもらってるんだし


しかし茜ちゃんよ、あなたは何故そんなにホッとしているんでしょうか



聞きたいとは思ったんだけど、その前に茜ちゃんは向こうの方に行ってしまった。

ホント、何なんだろうあの子。





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