めいん

□女王様の下僕
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野崎圭、158p。

今、酷い目にあってます。


「狼は何処だ!?」


「…っ、だから…知らないってば」


薄暗い部屋。両手に鎖。

こんなことするのはガブリエラしかいない。

因幡さんが外出中にヤギとガブリエラが探偵事務所に乗り込んで来た。

優太君は素早く隠れてしまい、俺だけがこの部屋へ連れて行かれた。

優太君の助けを期待したいけど
優太君が助けに来るとは思えない。

因幡さんが見つからなかったことに機嫌を損ねたガブリエラによって俺は酷い目にあっている。

鎖は壁に繋がっていて短くて
手がほとんど動かない。

「おい、下僕。いい加減にしないと…」

「知らないことをどうやって教えろって言うんだよ」

ガブリエラの眉がピクッと動いた。

「生意気な口叩くな!」

バッシャーン

ガブリエラがバケツに入った大量の水を一気にぶちまけた。

「ゲホッ…冷たっ、ちょ…酷っ」

髪の毛を思いっきり掴んで顔を近づけてくる。
「もっと酷くも出来るんだぞ」

俺は半分泣きそうになって答えた。

「本当に、しらないんだって…」

目で必死に訴える。

お願い、信じてくれ…。

ガブリエラは突然くるりと後ろをむき部屋を出ていってしまった。


薄暗い部屋に一人。
逆に不安になる。

ガブリエラ、戻ってきて。
いや、戻ってこないで。


寒さに体が震えだした頃、ガブリエラが戻ってきた。

手に何かを持っている。

どうしょう、何かされるのか…。
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