めいん
□使えない助手
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今俺は危険な状態にある。
「荻さんと二人きりなんてとーっても嬉しいです」
「それはそれは」
優太(使えない助手)と二人きり。これほど絶望的なことは他に無いんじゃないか?
確かに俺が死ねば洋は優太のモノなのかもしれない。
だが俺が生きていたって関係ないだろ?
俺は洋の相棒だ。恋人ではない。
そもそも外見は女でも中身男だろ?
女装してるだけだ。
洋は圭(かなり使える助手)を連れて何処かへ行ってしまった。
圭は俺達を二人きりにするのは良くないと言ったが、洋は耳をかさなかった。
「おい、助手。それなんだ?」
「何って、おにぎりですよ。僕、荻さんの為に頑張って作ったんですよ。
…食べて、くれますよね」
可愛い顔したって無駄だ。
「いらん」
優太の顔が暗くなった。
「どうして?僕、荻さんの為に気持ち込めて作ったのに…
荻さんが食べてくれなきゃ意味ないよ」
しょんぼりする優太。
騙されないぞ。
「腹減ってないんだ…すまん」