めいん

□翌日の出来事
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なんか、もう、今考えると今年の誕生日が1番。
…悲しいと言うか、むなしいと言うか。

まぁ嫌では無いが。



何時間かたって優太や圭が帰ったあと、洋が何気なく聞いてきた。

「…誕生日、昨日だよな?」

「よく覚えてたな」
忘れてると思ってたよ。

「で、これ」
洋が何か俺に渡す。

「何も気遣うな。俺も30だ。物を欲しがる歳じゃない」

とりあえず受け取り細長い包み紙を開けると予想外の物が出てきた。
ある意味予想通りだが。

「…毛?」
中には赤毛が三本青いリボンで結ばれていた。

「俺の毛」
これがつむじ周辺で、これは前髪。
とか何とか説明してくる。
「…返す。気持ちだけで十分だ」

「遠慮するな。素直に喜べ」

遠慮してない。

これ、絶対明日には無くしてるぞ。
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