不二誕企画

□甘
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久しぶりに彼に会う。
彼は進学校へ受験し通っているから、今まで以上に会う機会が減った。
でもこのあいだいきなり
「今年は閏年だろ?
4年ぶりに不二の誕生日がくるんだから会おう!」
と誘われ、僕の家に来ることになった。
家族も彼が来ると聞いたら、大喜びしていた。

とりあえず駅まで彼を迎えに行く。
「何度もお邪魔しているんだし、わざわざ迎えに来なくても大丈夫だよ」
と言った彼に
「だって少しでも早くキミに会いたいんだもの」
って言ったら、電話の向こうで彼が照れているのがはっきりわかった。

もうそろそろ着く頃かな、と改札の近くで流れていく人たちに目をやっていたら、もう何年もの付き合いになる彼が見えた。
僕が声をかけようとした瞬間
「不二!」
と心地よい声が鼓膜を揺らす。



「佐伯っ」

「すぐ見つけられてよかった」



爽やかな笑顔。
僕はこの表情が大好きで、自然と顔が綻ぶ。
・・・すると、彼は何故か目を見開き、驚いたような顔で止まった。



「佐伯?」



初めての対応に戸惑って名前を呼ぶと



「しばらく見ない間にまた綺麗になったね」



そんなことを言われた。
今度は僕が固まる番。
顔が熱くなるのがわかる。

そうだ、佐伯って躊躇いもなく恥ずかしいことをいってくるんだ。





「わっ!」



急に引き寄せられたと思ったら、僕は彼の腕の中に。
ちょっと待って!ここ駅なのに・・・!!
そう焦る僕をよそに、彼は耳元に顔を近づけてきた。



「happy birthday,不二、愛してるよ」



耳元で囁かれたその言葉に、僕は思考を停止させた。





くてとろけてしまいそう





第3弾はサエ不二でした!
サエさん好きです。
幼馴染みだなんてけしからん!!笑
台詞より描写の方をメインにしてみました。
内容は全く同じですが言い回しが下書きとかなり違います。

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