第三部

□Ex.α 花嫁の夢
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  始まりの夜


 館のそばにある広野。
昼は白、夜は青を彩いろどる花が咲き誇っていた。
そこで、昼夜の別なく、母様たちの目を盗んでは遊んでいた。
不思議な光る存在もの以外に出会うことはなかった。ずっと。
けれど、その晩は。三重三日月みえみかづきの晩は。

あのひとがいた。

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